【映画】狼の死刑宣告/クズどもは皆殺しだ…悪鬼羅刹と化した父【ネタバレ:レビュー】

アクション

家族を奪われた男の孤高の復讐劇、Death Sentenceをレビュー及び 評価、感想、解説。

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あらすじ

ある夜、父親のニックは長男のブレンダンを連れてガソリンスタンドに立ち寄った。

そこへ突如武装した集団が現れ、店内を襲撃。店主は散弾銃の一撃を腹に受け、買い物中であったブレンダンもマチェーテで首を掻き切られた。

息子を亡くした父は悪鬼羅刹と成り変わり、あらゆる犠牲を払いながらもギャングメンバーを抹殺していくことに……。

ネタバレ概略

ネタバレストーリー
  • 1.
    家族
    幸福な四人家族。息子二人に恵まれたニックはその夜、長男のブレンダンを連れてガソリンスタンドへ立ち寄った。
  • 2.
    惨殺
    突如現れたギャングによって、店内は地獄と化した。店主は腹をショットガンで撃ち抜かれ即死。
    給油中だったニックは慌てて店内の息子に駆け寄るが、無残にも目の前で首を掻き切られてしまった。
  • 3.
    逃走
    ギャングの大半は逃走したものの、ブレンダンに刃物を向けた男だけが逃げ遅れた。そこで揉みあいになるニック。
    スキーマスクの下に隠された素顔を晒された男=ジョーは、車道に飛び出したところを車に撥ねられたのだった。
  • 4.
    無慈悲
    病院に担ぎ込まれたブレンダンだったが、手術の甲斐なくこの世を去った。
    泣き崩れる一家。
  • 5.
    五年
    車に撥ねられたジョーはすぐさま逮捕されており、療養を受けたのち法廷に立つことになった。
    裁判に向けた打ち合わせを検察と行うニックだが、衝撃的な事実を知らされる。
    「五年ほどの服役刑が確実な線です」
  • 6.
    決意
    息子を殺した犯人が、たったの五年しか服役しない。現実にうちのめされたニックは、予備審問の場で唐突に答えを変えた。
    「夜で暗く、何人も居たので記憶が曖昧です」
  • 7.
    釈放
    証拠不十分で直ちに釈放されるジョー。ニックは彼のあとをつけると、夜半に居所へ忍び込んだ。
  • 8.
    報復
    再び揉みあいになるニックとジョー。やがて決着は、ジョーの腹に刺さったナイフで示された。
    ニックは証拠の凶器を川に投げ捨てると、震えながら自宅へと戻っていった。
  • 9.
    発覚
    ギャングメンバーのリーダービリーは、弟ジョーが刺殺されたことを知る。
    またメンバーのひとりの妹がニックを目撃していたために、血で血を洗う復讐の応酬が始まった。
  • 10.
    追跡
    市街地を歩いていたニックは、ギャングに追われる。
    立体駐車場でひとりと格闘になったニックは、ずり落ちる車にその男を押し込めることで落下死させることになった。
    辛くも自分の車に乗り込み、難を逃れるニック。
  • 11.
    予告
    一時の難を逃れたものの、もはやニックの素性は割れている。
    職場に怪しげな小包を届けに来たギャングの一員。中身を開封すると、家族の写真に殺害を予告するマークが示されていた。
  • 12.
    緊急連絡
    刑事に連絡を入れたニックは、家族を守ってくれるように頼む。しかし警察とて節穴ではない。ジョー殺害にニックが関与していることを疑うウォリスは、ニックに真実を語るように勧めた。
    しかし彼は、まだ頑なにそれを拒む。
  • 13.
    保護
    ひとまず引き下がったウォリス刑事は、自宅を丸ごと警護してくれるという。
    だがギャングは本気だった。見張りの警官を素早く殺すと、家宅に押し込む悪党たち。
    そして居間に、三人の家族は並ばされた。
  • 14.
    処刑
    ニックの目の前で、妻と次男が撃たれる。
    ニックもまた、銃弾を受けて意識を失った。
  • 15.
    病院
    意識を取り戻したニック。妻が死に、次男が昏睡状態であることをウォリス刑事から伝えられる。
    「復讐はやめろ」そう告げる刑事だったが、既にニックには退却という選択肢はなかった。
  • 16.
    酒場
    ビリーらギャングが溜まり場にしているバーを発見したニックは、バーテンを尋問し彼らの居場所を聞き出す。
  • 17.
    銃砲店
    中古車店を隠れみのに、違法な銃砲店を営むボーン。
    ビリーとジョーの父親ながら愛想を尽かしている彼は、金払いの良いニックに復讐のための道具を売り与えた。
  • 18.
    準備
    髪を刈り上げ、銃を確かめ、心を決め。
    ニックは準備を整える。
  • 19.
    急襲
    ギャングメンバーのひとり、ヘッコ。彼の住処を襲ったニックは、ビリーの居場所を吐かせ、電話で呼び出させる。
  • 20.
    決着
    廃病院に乗り込んだニックは、全てのギャングを葬るために死力を尽くす。
    最後に相対したビリーを殺害したことで、彼の復讐劇は完遂した。
  • 21.
    ビデオ
    家族四人の映る懐かしい映像を見ながら、少しずつ死に近付くニック。
    その時飛び込んで来たウォリス刑事が、生き残った息子が快復に向かっていることを告げた。

復讐の是非

ショットガンを構えるニック

「赦し」は人間の最も尊い行為であり、あらゆる宗教でこれを与えることを説いている。
では「復讐は何も生まない」と達観し、残りの家族と平穏に暮らしていくのが彼にとって最上の生き方だったのか。

ニックはそう思わなかった。例え法に触れても、息子を奪ったクズ共を地獄に送ることを諦められなかった。
誰も彼を否定できないだろう。「復讐は何も生まない」という言葉は、復讐を望んだことの無い幸福な人生の持ち主が耳障り良く吐いた偽善に満ちた妄言か、或いは既に復讐を完遂した経験者でなければ語れない一言だからだ。

ともかくニックは、修羅の道を選んだ。それが過ちであれ、なんであれ。

アクション

悪党を羽交い絞めにするニック

ストーリー構成は凄惨の一句に尽きるが、アクションシーンは非常に胸のスカッ、とする気持ち良さがある。
平凡な会社員のニックが悪党を始末していく爽快感に、「もっとやれ!」と拳を握りそうになる。

悪党の顔に拳銃を当てるニック

.44マグナムを突き付けてボスの居所を吐かせるニック。

髪を刈り上げた後のニックは容赦ない。慈悲や命乞いには一切応じず、ギャングメンバーを次々と葬っていく。先日まで実銃すら握ったことのない男の豹変ぶりには驚くだろう。

この男の結末についてはご自身で確かめられたし。

ショットガンを発砲するニック

.44、ダブルバレル、サイドアーム等で武装した銃撃シーンは、短いながらも濃厚。
徐々に傷付きながらも、ギャングを追い詰めるニック。

廃屋でギャングのボスと一騎打ちになるニック

印象的なラストバトル。遮蔽物のない空間での撃ちあいが始まる。

メッセージ性や教訓を求めるのはお門違い

傷付きながらも自宅に戻ったニック

当然のことだが、当作は復讐を奨励する意図で作成されてはいないし、また被害者に泣き寝入りを促す思惑もない。
これはエンターテイメントとして作られた作品であり、それ以上を求めるのは間違いだ。

一部批評家は作品に対して一定のメッセージや社会風刺を内包するよう求め、それらを排した作品は評価に値しないと判断するが、そういう意味ではこの作品から得るものは無いだろう。

しかしエンターテイメントはあくまでエンターテイメントであり、第一に視聴者を楽しませる映像作品である必要がある。その点で狼の死刑宣告は満足のいく一作であると感じた。

評価

懐かしい家族写真

純粋な復讐アクション映画。
胸糞の悪いシナリオを許容し、ガンシューティング好きならばお勧めの作品だ。

★★★☆☆
三ツ星の良作。
狼の死刑宣告(字幕版)
狼の死刑宣告(字幕版)

コメント

  1. 修羅の道しか残されてなかった より:

    「修羅の道」を選んだ。

    この世の価値観で生きるか、それとも己の首は勿論、命まで懸けて戦うか。

    そういった選択を普通の人はしない。

    私は普通に生まれなくて良かった。寧ろ感謝している。