【映画】ソウ/スプラッター作品の金字塔【ネタバレ:レビュー】

スリラー

近代の残虐ホラー映画金字塔、SAWシリーズをレビュー及び 評価、感想、解説。

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シーズン1~シーズンファイナルまでのあらすじ

バスルームで目覚める二人の男。すべてはここから始まった。
足枷を嵌められた男たちは、ひとつしかない生存権を巡った争いを繰り広げることとなる。


時は過ぎ、ある洋館で数人の男女もまた目覚める。彼らを拉致、監禁した首謀者の名はジグソウ。昨今相次ぐ、連続猟奇殺人事件の犯人でもある。

彼の居所を探り当て逮捕に向かったマシューズ刑事は、自分の息子がその洋館でゲームをさせられていることに気が付く。


病床に倒れるジョン

ジグソウは逃亡した。
警察、FBIは彼を捕らえるのに躍起になるが、追えば追うほどに奴は追跡者を煙に巻き、警告を与え、そして試練を課す。

だがジグソウこと、ジョン・クレイマーの命は永くない。
病魔に蝕まれた彼は、ドクター・リンにとあるゲームを申し込んだ。


ジョンは死亡する。
警察の捜査もこれで終了と思いきや、猟奇殺人はそのペースを変えずに起こり続けた。
何者かがジョンの遺志を継ぎ、第二のジグソウとして暗躍しているに違いない。
ホフマン刑事とストラム捜査官は、各々ジグソウを捕らえる為に捜査を開始する。


そんな折、警察の実行部隊員リッグは、突如としてゲームに巻き込まれる。
新たなジグソウは、数か月前に姿を消したマシューズ刑事の身柄を押さえているという。
リッグは果たしてマシューズを救うことが出来るのか。

奇怪な装置に囚われるストラム捜査官

不意を突かれ、ストラム捜査官は捕らわれた。恐るべきデス・トラップに彼は立ち向かわねばならない。

一方でジグソウはまた新たなゲームを五人の男女に仕掛けた。
彼らは徐々に互いの関係性を解き明かし、犠牲を出しながらもひとつずつゲームを進めていく。
果たして何人の者が生き残ることが出来るのだろうか。

ジョンの妻ジルをストーリーに加え、捜査官たちによる追跡はクライマックスへと達する。


保険会社員のウィリアムは夜半暴漢に襲われ、奇妙な場所で目を覚ました。
目の前のビデオにはいつだったか、彼が保険適用を拒んだ男、ジョンが映っている。

ウィリアムは60分のゲームに挑戦することを余儀なくされる。
彼は自分自身と、家族の身を救うためにゲームを制覇しなければならない。

一方でジルとジグソウの争いは激化。ゲームの勝者は誰になるのか。

テレビショーに出演するボビー

過去にジグソウの試練に打ち勝った生還者ボビー。
著書は飛ぶように売れ、テレビにもひっぱりだこだ。
しかし彼はあるウソのために、再びジグソウのゲームに招かれることとなった。

ジルは内務調査部のギブソンとコンタクト。彼に自身の身の危険を伝え、保護を願い出る。
執拗に迫るジグソウ、その足取りを追うギブソン。

最後に笑うのは、誰だ。

伏線とミスリードの爽快感

誰かを見下ろすブタのマスクをした者たち

ソウシリーズの醍醐味のひとつに、その優れたストーリー構築が挙げられる。
単純なスプラッター映画と一線を画す物語は視聴者を惹きつけてやまないだろう。


一作目からファイナルまで大きな本流が一本筋で通っており、各シリーズで幹のように分化したそれぞれのシナリオを描写する。
同時進行的に織り成す幾重ものパートが、ラストシーンでうまくひとつに重なる演出力には度肝を抜かれるだろう。


ここで秀逸なのが、一作一作でひとつのピリオドをきちんと設けていることだ。
これが一作目からだらだらと冗長に「次作へ続きます」といった引きを用いていれば、この映画シリーズはこれほどもてはやされることはなかったであろう。


なので基本的に序盤でばらまいたフラグやミスリードは、当該作品エンディング時にきちんと回収される。
独特なテーマソングと共に流れる、スピーディーかつ爽快感溢れる終焉は、毎度毎度唸らせられる出来映えである。

デス・トラップ

振り子ギロチンゲームに挑む男



もうひとつの醍醐味は、なんといってもこのデス・トラップであろう。

基本的に被験者は時間内に定められた条件をクリアすることが求められ、その過程には痛みや血を伴う。
それは自らの罪や過ちとの対面を意味し、それらを理解し、克服することこそジグソウの望みだ。

自らの腕を秤に入れることを決意した女性



被験者は怒り、嘆き、そして決心する。

ごく短い時間の中に、濃密な体験を経て彼らは生き残り、または死ぬ。
多くの場合生存者は心に癒えないトラウマを負うが、中にはゲームを通してジグソウの真意と触れ合い、人生の標を見出したと感銘を受ける者も現れる。

金網越しに叫ぶウィリアム



すべてのトラップは精巧なギミックで形成されている。
およそ同じ死に様の者は居らず、毎回一風変わった特殊なシステムで被験者は試されることになるだろう。


多くのスプラッターファンはこれら斬新でリアリティ溢れるトラップにたいへんな称賛を贈り、また真に迫る役者たちの演技力に脱帽した。
更におよそCGらしきものが全く目立って確認出来ないのも、高評価の理由のひとつだ。

ゴア表現

廃車に接着剤で拘束された男

グロテスク表現に関しては一級品だ。
切断、爆破、延焼、圧迫などなど、あらゆる手段で被験者たちはゲームの餌食になる。
耐性の無い方の視聴は非推奨だ。


前述したようにCGで我々を萎えさせることはなく、ゼラチンやシリコンで錬成されたダミーボディを非常に現実的な視覚効果で彩っている。


しかしカニバリズムやネクロフィリア表現に関しては一切ないので安心して貰いたい。
単純にリアリティ志向であるのみなので、悪趣味な死体損壊などを趣味とする異常者は登場しない。

理念がある

語り掛けるジョン

ジョンには心の中に芯がある。
彼は異常者ではあるものの、その一本の太い芯によって単なる大量殺人鬼とは明確に違う存在であると示している。


また全ての登場人物はそれぞれ何かしらの思いを胸に秘めており、或いは過ちや罪も同時に背負っている。
それはジョンですら同じことだ。


シナリオの端々に散りばめられた、彼らの人となりを示すヒントを拾い集めよう。
行間で語られる意思や願いを汲み取ることで、更に深くソウを味わうことが出来るだろう。

理解力を要求

単身捜査を行うストラム捜査官

二つ、場合によっては三つのシナリオが同時進行する上に、時系列も単純な現在から未来への一本道ではない。
なんとなく流し見でゴアシーンだけを覗く程度の姿勢では、100%ソウを楽しめるとは言い難い。


スピーディーな展開に同時進行タスク、時系列逆行と色々忙しいのはライトユーザーには厳しめだが、逆にそれは面白味のひとつでもある。

是非何度も見直してシナリオの造詣を深めよう。


なお、以上の特性から途中参戦し辛いタイプのシリーズであることは否めない。
素直に初代から見ていくのが順当かつ、正攻法の作法だろう。

評価

サスペンス、ホラー、スプラッターとそれぞれのファンを一様に魅了したハードコア作品の金字塔。未見であるならば、必ずチェックすることを強く推奨する。


ゲームオーバー。

★★★★★
文句無しの満点。
ソウ (字幕版)
ソウ (字幕版)

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